ディオールの2021年秋冬コレクションが発表された。編集部の5人がイチ押しの5ルックを紹介する!
ディオールが12月8日、中国・北京で2021年フォール・メンズコレクションを発表した。メンズ アーティスティックディレクターのキム・ジョーンズは「仮想と現実の世界の出会い」というコンセプトのもと、星空や宇宙を思わせるような幻想的な背景のランウェイに45ルックを送り出した。ジョーンズは、発表の場である「中国」をインスピレーション源にして、中国の創造性と工芸的な要素をスタイルに落とし込んだという。
見どころは、アメリカ人のアーティスト、ケニー・シャーフとのコラボレーションだ。ポップカルチャーやSFの世界を多彩なカートゥーンで表現するシャーフの世界観をミックスしたアイテムが勢揃い。かすかにサイケデリックな雰囲気がするのもいい。それでは、GQ JAPAN編集部のエディターたちが選んだ必見ルックをチェックしよう。
横浜流星が着こなす!

「現代美術家とコラボして、アートな風を吹き込む手法が定石となったディオール。同ブランドのメンズ アーティスティック・ディレクター、キム・ジョーンズが今回恋したお相手は、ケニー・シャーフだ。シャーフは、80年代のポップアートシーンの重要人物のようだが、キース・ヘリングやジャン=ミシェル・バスキアに比べ、アニメ感がすごい。と、いうわけで! どうせならシャーフの作風がもっとも感じられる、(ニットの)キャンバスに描かれたようなルックはどうだろう? ディオールのアンバサダーである横浜流星くんもこちらを着ていた」(森口徳昭、ファッションディレクター)

無二のスタイル

「毎シーズン、新鋭アートとクチュールメゾンが誇る美しいテーラードの融合が楽しみなディオールは、ミリタリーテイストの新しいセットアップに注目。ミリタリーとワークが引き続き気になっていたので、メゾンがつくるこういったセットアップはほかにないのでカッコいいですね。ブラウンとパープルの色あわせにもトライしたいです」(高杉賢太郎、ファッションエディター)
完成度の高いルック

「今季は米ストリートアートを代表するレジェンド、ケニー・シャーフとコラボレーションしたディオール。手法、スタイリングともにブランドの骨格がより顕著に現れた印象がある。エキセントリックなレイヤードでもシルエットが破綻せず、シーズンを追うごとに完成度があがってきた。ぼくが一番気に入ったのは、半袖ニットにロングシャツ、そしてモックタートルのカットソーのスタイリングだ。首周りのバランス感が素晴らしい。単体のアイテムでは、このコーディネートで使われている細いロープ・ベルトがほしい。いくらだろう……何色にするか悩む!」(岩田桂視、デジタル副編集長)
キュートなお団子ヘア

「アメリカの現代アーティストであるケニー・シャーフのモチーフをふんだんに使ったルックが私のお気に入り。IGTVでショーを見たのですが、開始早々このルックに心惹かれました。ド派手なウェア、柄×柄のスタイリング、独特なヘアスタイルが相まって超キュート。カラフルなお団子2つのヘアには、ちょっとだけ挑戦してみたい」(ジュニア・デジタル・エディター、近藤玲央名)
ナイス、キム!

「やはり、ディオールの伝統を感じられるテーラードルックが一番好きです。ウエストラインにケニー・シャーフのカートゥーン・モチーフを取り入れて、さりげなくアクセントを入れるところがクレバー。シングルブレストのジャケット、ちょいルーズ・シルエットのトラウザーズ、カートゥーン柄のタートルネックのトップス、どれもほかの着こなしに活用できるハイパフォーマンス・アイテムです。メゾンらしいエレガンスと現代のポップカルチャーをミックスして、こんなふうに新しいファッションを生み出すキム・ジョーンズの創造力に脱帽!」(リー・ウィンサム、デジタル・エディター)
記事の転載元:https://www.gqjapan.jp/fashion/article/20201211-dior-fall21-best-looks